アフガニスタンといえば乾燥し、荒涼とした大地のイメージ。
アフガニスタンに来るにあたって、まあ私もいつか水不足に悩まされるのだろうなあーと漠然と思っていた。
それがまさか、真冬に雪の中で水不足に苦しむことになるとは。。。
今年のカブールは例年以上の寒さと降雪に見舞われている。先週末に50センチくらい降った雪はまだ溶けない。というのも、その後晴天が続いているが、何しろ気温が低い。最低気温は-20度近くまで下がるし、最高気温もなかなか氷点下を越えない。しかも風が強いので体感気温は相当低い。
そして月曜日、ついに水道が完全に止まってしまった。家のどの蛇口をひねっても、一滴たりとも水が出ない。翌日も、その次の日も、今日に至るまで、まったく出ない。
だいぶ前になるが、
3リットル、300リットル、3,000リットル
という数字を聞いたことがある。
これら3つの数字はどれも日本人一人あたりの1日の水の消費量を表している。
3リットルが「飲料水」
300リットルが、「生活用水」
3,000リットルとは、「間接的に消費している水」・・・国内の農業用水・工業用水、そしてバーチャル・ウォーター輸入量を国民一人当たりに換算したもの。
地球環境問題の視点からいうと、最後の3,000リットルという大きな数字が問題になるわけなのだが(そして私も当時はそこに注目していたのだが)、ここ数日の私の関心は、前者2つ。
3リットルと300リットル。つまり、飲料水と生活用水。
飲み水は近所の雑貨屋でペットボトルを購入。
生活用水(つまり掃除、洗濯、トイレ、お風呂用)は、200メートルほど離れた道端にある手動ポンプ式の井戸からバケツに汲んできている。それを4階まで持って上がるのだから結構な重労働。汲みたての水は濁っているので、時間が経って泥や砂が沈殿してから使う。
苦労して手に入れた水。
このところ私が1日に使う水は、1リットルと10リットル程度。
そして日本の生活用水消費量1人当たり1日300リットルの数字に衝撃を覚える。
なんて恵まれた生活をしているのだろう、と。
慢性的な水不足に悩まされる土地に住む人たち、1日の大半を水汲みに費やさなければならない境遇にある人たち、これまでもメディアや本などで話には聞いていたけれど、実際に体験してみて、格段に深く、強く、近く、彼らの苦労と、事の重大さを感じる。もっとできることがあるのではないか。。。日本(や先進国)での当たり前は、世界的に見たら、まったく当たり前ではないのだ。
翌日から水道が止まった |
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