2010-08-16

その道をゆく

昨晩、仲間が壮行会を開いてくれました。
そこでもらったポストカードがこれ。














なんでこれ?と思ったら後ろにメッセージが。














・・・はーい。(^^)/

タイムリーなことに、ちょうど昨日「道」についての本を読んでいました。


その中にこんな一節が。

「そうなんだ、無用な心配と余計なよくをふりすてりゃあけっこう道はつくもんだ。」
そして、
「道の働きは、なによりもまず、空っぽから始まる。」
とも。


大きな流れに身をゆだねて、できることをやろう!と、

リラックスしつつもエネルギーがわいてきたのでした。


昨日集まってくれたみなさん、ありがとうございました!!




出典:加島祥造 『タオ 老子』 筑摩書房



2010-08-10

私たちはなぜスラムや貧しい村に行くのか?

ケニアの青年Kennedy OdedeがNY Times(2010/8/9)に寄稿した文章。




スラムドッグミリオネア以降、インドのスラム見学ツアーも増えているようです。

Kennedyの住むケニアでも。


「貧困削減のために何かしたい」と先進国から次々とやってくる人々。

でも、どれだけの人が戻ってくるか?行動に移すか?

それは大きな疑問。


彼は言います:

"Slum tourism is a one-way street: They get photos; we lose a piece of our dignity."


東京ガスのガスパッチョのCMを見ると、いつもドキっとします。

外人のツアー客がずかずか家の中に入ってきて、写真を撮ったり、歓声を上げるというもの。

インドの村でこんな風に思われてないよね?!って。


ガイアでもインドの農村へのスタディツアーを行っていますが、これには本当に気をつけたいと思っています。

村に行く時、決して村人の生活(と尊厳)に土足で踏み込まないように。

ツアーを少人数に抑えたり、できるだけ同じ村に戻っていくのはそのためでもあります。

彼らは私たちのいろんな質問に丁寧に答えてくれるし、もてなしてくれます。

手作りのご馳走を用意していてくれたり、わざわざ水牛のミルクを絞りにいってくれたり。


滞在中に受けた彼らの厚意。

それと一緒に私たちには責任が生まれているのだと、自覚しなければ。


Kennedyはこうも書いています。
"Slums will not go away because a few dozen Americans or Europeans spent a morning walking around them. There are solutions to our problems — but they won’t come about through tours."

そうなんでしょう。
そんなに簡単に解決策なんて生まれないし、
第一、外の人間が「あなたたちこうしたらいい」なんて言う権利はないのです。
(たとえ熟慮の上であっても。)

自分たちの限界をわきまえ、彼らの権利・尊厳を尊重した上で、
それでも私たちにできることは何かを考える。

そうなりたいと思います。



2010-08-06

日本の中小企業の技術を世界に。

日本の中小企業の技術を世界に、とは最近よく聞くフレーズ。
特にBOPビジネスでは期待を込めて、頻繁に言われている。
私もそう口にする人間の一人。

今日、そういう中小企業の社長さんお二人にお会いしました。
大企業を定年退職してからも精力的に中国の工場で技術指導をしたり、
省エネモーターを開発したり。

印象的だったのは、技術開発だけに注力している訳ではなく、
とりわけ大きな売上を求めている訳でもなく(もちろん採算は取れないといけないけれど)、
何よりも人材育成のためにこれをやっているのだ、と仰っていたこと。

40年以上かけて身につけたものづくりのスキル、ノウハウ。
これを次の世代に伝承したい。
日本国内、海外(特に途上国)問わず。

ぼくたちが指導したら、次の世代はここまで来るのに40年もかからないでしょ、と。

日本のものづくりの底力はこういう方々にあるんだなあとしみじみ。。。

以前お話を伺った製造業の専門家の先生は、こんなことを仰っていました。

“新興国の人たちは手っ取り早く技術を享受したいから(そして資金もあるから)、「今ある中で一番いい技術をくれ」と言う。炊飯器に例えるならIHの最新型を欲しがる。・・・でも中長期的には、かまどでのおいしいご飯の炊き方を知っていた方がイノベーションを起こす力がつく。”

こういう考え方を含めた日本のよさ、世界の役に立つと思うんです。
そう思っている人は多い。
あとは一つ一つ、どう実現させていくか。