2010-08-06

日本の中小企業の技術を世界に。

日本の中小企業の技術を世界に、とは最近よく聞くフレーズ。
特にBOPビジネスでは期待を込めて、頻繁に言われている。
私もそう口にする人間の一人。

今日、そういう中小企業の社長さんお二人にお会いしました。
大企業を定年退職してからも精力的に中国の工場で技術指導をしたり、
省エネモーターを開発したり。

印象的だったのは、技術開発だけに注力している訳ではなく、
とりわけ大きな売上を求めている訳でもなく(もちろん採算は取れないといけないけれど)、
何よりも人材育成のためにこれをやっているのだ、と仰っていたこと。

40年以上かけて身につけたものづくりのスキル、ノウハウ。
これを次の世代に伝承したい。
日本国内、海外(特に途上国)問わず。

ぼくたちが指導したら、次の世代はここまで来るのに40年もかからないでしょ、と。

日本のものづくりの底力はこういう方々にあるんだなあとしみじみ。。。

以前お話を伺った製造業の専門家の先生は、こんなことを仰っていました。

“新興国の人たちは手っ取り早く技術を享受したいから(そして資金もあるから)、「今ある中で一番いい技術をくれ」と言う。炊飯器に例えるならIHの最新型を欲しがる。・・・でも中長期的には、かまどでのおいしいご飯の炊き方を知っていた方がイノベーションを起こす力がつく。”

こういう考え方を含めた日本のよさ、世界の役に立つと思うんです。
そう思っている人は多い。
あとは一つ一つ、どう実現させていくか。

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