2010-10-04

名前が持つ力

先週5日間にわたってマサチューセッツ州の片田舎で行われたリーダーシップ研修。
一軒家の中で、自分を含む12人(フェロー10人+インストラクター2人)としか顔を合わせないという、(よい意味で)社会と隔絶された数日間を過ごしました。
ニューヨークに帰ってきてみると、なんと贅沢な時間だったのだろう、また戻りたい、と思ってしまいます。

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思い出深いその研修は、収穫の終わったトウモロコシ畑を見下ろす大きな一軒家のリビングルームで幕を開けました。

最初のエクササイズは、各自の名前にまつわるエピソードを共有すること。

自己紹介に毛が生えたようなもの・・・と思いきや、これが意外にパワフル。
両親について、子供時代の思い出(トラウマ含む?)、自己イメージ、未来に向けて望むこと、などなど、それぞれが歩んできた道、心の内が明らかになってきます。

このエクササイズの後、明らかにメンバー間の距離が縮まりました。
私自身、話し終わった後に、ようやく自分を解放できたような気がしたし、私のエピソードに耳を傾けてくれたメンバーをより身近に感じることができました。(もちろん今になって振り返ると、これは距離を縮めるほんの第一歩に過ぎなかったわけですが。。。このあともっともっと濃密な時間が待っていました。。。笑)

ともあれ、名前が持つ力には改めて驚きました。
意識するかしないかに関わらず、私たち一人一人にとって大切なものであり、その大切なものに関心を示してもらえると、きっと誰だって嬉しいのです。

ガイアのソーラーランタンプロジェクトでインドの農村を訪問するとき、私は必ずインタビューの最初に名前を聞くようにしています。子供でも、大人でも。なぜなら、名もない人はいないから。たとえそのとき一度きりの交流だとしても、私はその人とその人の話を記憶にとどめておきたい。
名もなき人の声としてではなく、○○村の△△さんとして。それが相手に敬意を表する一つの手段だと思っています。
村では名前の由来まで聞く機会はあまりなかったけれど、それでも名前を聞いたことで少しでも私の尊敬の気持ちが伝わっていたかしら、日本のNGOに親近感を持ってもらえたかしら、と今回のエクササイズを終えて想いを巡らせました。

11月にムンバイの投資先に行くと、また新しい同僚にたくさん出会うでしょう。
そのときにも名前が持つ力を信じて実践してみようと思います。


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